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インターネットで見つけたお金の稼ぎ方と自分の居場所と、イヤな自分。そして、その先へ

Sponsored by 映画「シュガー・ラッシュ:オンライン

インターネットを始めて、もう15年ほどになる。リビングにあった家族共有のパソコンでコソコソとネットをしていたのが10歳くらいで、12歳の誕生日に自分専用のパソコンを買ってもらった。

当時、ネット上で私の名前は†魔璃凜†だった。両サイドの十字架が大切である。ちなみに、今この名前で検索すると、エロいスピリチュアルカウンセラーがヒットすることがあるのだが、私には全く関係のない人です。

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12月21日に「シュガー・ラッシュ:オンライン」という映画が公開される。あの「ズートピア」と同じ監督のディズニーのアニメーション映画だ。80年代のゲームキャラであるラルフと女の子向けレーシングゲームのキャラであるヴァネロペがインターネットの世界に飛び込んで、メイクマニーすることになる。

「ネットでお金を稼ぐ」なんて、何だかファンタジーでもあるし、現実的でもある。ディズニーが「現代のネット」をテーマに映画を作るだと……と、ビビりながらも試写会に行き、一足先に観てきたのだが、すげえ面白かった。すげえ面白かったし、すげえ考えさせられた。

ストーリーには、ディズニーらしい「友情」や「絆」といった主題があり、カーチェイスやインターネット崩壊の危機といった手に汗握るアクションシーンも楽しかった。しかし、そこに「インターネットとどう付き合っていくか」というモサっとしたメッセージが含まれていて、友情と無縁の私には、そこがすごく刺さったのだ。

むかしはよかったじゃないけども

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私が初めて買ってもらった携帯電話は、たしかインターネットに繋がるものだったけど、「1秒でも繋げたら莫大な金を請求されるから」と親に使用を止められていた。なので、自分の部屋にあるパソコンから、†魔璃凜†として「メイプルストーリー(オンラインゲーム)」や「ふみコミュニティ(女児向け掲示板)」でネットを満喫していた。

中学生のときにパケ・ホーダイに加入して、携帯電話で「前略プロフィール」や「リアルタイム日記(通称、リアタイ)」などを使っていた。家に帰ったらパソコンを起動し、「ホームページ・ビルダー」や「Yahoo!ジオシティーズ」でサイトを更新したり、「はてなダイアリー」で日記を書いたり、Webブラウザのブックマークを開いて上から順に好きなサイトを巡回して更新をチェックしていた。

コナン・ザ・グレート オリジナル版 (字幕版)

そのころのハンドルネームは「マリナ・ザ・グレート」だった。お察しの通り、コナン・ザ・グレートからとった。

初めて「2ちゃんねる」に書き込みしたときには、「半年ROMってろ」とコメントがついた。従順で素直な中学生の私は、きっちり半年ROMった。

今思うと、スローライフのようだ。スローインターネットというか。PDFを踏むだけでパソコンがフリーズしていたし。

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ラルフとヴァネロペは、鄙(ひな)びたゲームセンターにあるアーケードゲームの中に住むキャラクターだけど、店主のおじさんが店にWi-Fiを繋げたことから、ネットの世界に行けるようになる。そこは、知りたいことがすぐに知れて、欲しいものはすぐに見つかり、楽しいゲームがあって、好きな場所に高速で行ける、かなりいい街だった。

作中では、いろいろなWebサービスが擬人化・物体化されている。検索サービスの「ノウズモア」は、「a……」と言っただけで、食い気味にaから始まる検索ワードをサジェストする。サジェストが擬人化されると、こんなにも狂気的になるのか。

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高校生のときにスマホが少しずつ普及してきて、18歳になるころにはほとんどの人がスマホになっていた。そのころ、Twitterに登録して、リツイートとかフェイバリットとか、新しい言葉や複雑さに混乱しながらも、いつの間にか慣れて、一番使うツールになっていた。あ、mixiやMyspaceのことをすっかり忘れていた。

そして、スマホの普及とともに、インターネットのユーザーは多くなった。

私は喫茶店で、隣の席の会話をぼんやり聞きながら「いろいろな人がいるなあ……」と思うのが、なんか好きだ。この前、男性がウインナーコーヒーを頼み、店員が運んできた飲み物を見て「はあ、クリーム。これがウインナーコーヒーですか」と同席していた女性に言っていた。その感じから察するに、ソーセージのほうのウインナーが入っていると思っていたようだ。コントの中でしか見かけないような人が世の中にいるのか、と感動した。

喫茶店にいろいろな人がいるように、世の中にはいろいろな人がいる。世の中にいろいろな人がいるということは、ネットにも、その一部であるTwitterにも、自分の想像から外れた思考を持ったいろいろな人がいるのだ。

そんなことは分かっているけれど、流れが速くなり、人が多くなったインターネットでは、自分と違う意見を見ると条件反射で「怒り」などの感情が湧き、ストレスを感じることがある。少しも内観せず知らない人の意見に振り回されることの愚かさ。

それに、ネットを通して、自分のイヤでダメなところに気づいてしまうときもある。

同世代が活躍しているのを見て「どうせ、すぐ落ちぶれるよ」と思ったり、可愛い女性がチーズホットドックを食べ、チーズをびよーんとさせて「てへへ」って笑っている動画が流れてくると、「あ?」と言ってしまったりする。可愛い人や才能のある人を素直に認められない自分がチラチラ出てくるのだ。

それはネット以外でもあることだけれど、ネットを手にしてから頻度が多くなった気もする。そして、そんなダメな自分を見ないようにするのが、すごくストレスでもある。

ネットでお金を稼ぐこと・好きなことを見つけること

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「すげー」とインターネットに感心しているラルフとヴァネロペだけど、だんだんと深みにハマっていく。お金が必要になった二人は、どうにかネットで稼ぐ方法を探す。結果的に、ラルフがBuzzTubeという動画投稿サイトの投稿者になるのだ。いわゆる、YouTuberみたいなものである。

ラルフがBuzzTubeに投稿を始めたのは、何か大きなきっかけや決心があったわけではなく、周りに流されて投稿した動画がバズってしまったからだ。そこから、ラルフはバズりそうな動画を戦略的に投稿して、一躍トップ動画スターになる。うらやましいぜ。

お金を稼ぐために、身を犠牲にしてバカなことをやっている。これが好きなことかも分からないし、人に楽しんでもらうためとか、そういう綺麗事もない。全て、お金のため。
それに対して、ヴァネロペは、求めていた世界をインターネットで見つけてしまう。

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私は、20歳のときに「無駄づくり」というYouTubeチャンネルを始めた。「YouTuberは月に100万円稼げる」という噂を耳にしたのがきっかけで始めたのだが、そんな簡単なものではなかった。ラルフは1日で動画がバズったけれど、私は数年かけて、やっと「無駄づくり」だけで食べられるようになった。

無駄づくり / MUDA-ZUKURI - YouTube

ネットの流れが早いから「無駄づくり」を始められた気もするし、お金を稼ぐことができているのもそうだと思う。月100万は、まだ遠い夢だけれど。

始めたころの「無駄づくり」は、人生で一番大切なことではなかった。でも、続けていくうちに、一番大切で、好きなものに変わっていった。私は、インターネットで自分の居場所と仕事を見つけたのだ。

イヤな自分の先へ

お金のためにネットを利用するラルフと、求めていた世界を見つけてしまったヴァネロペを見ていて、思うところがいろいろとあった。

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インターネットの流れがどんどん速くなっている今、何も考えずに流されることを選んでしまっているかもしれない。考えないで流されたほうが、新しい世界に行くことができたりもするし、それがネットの醍醐味だとも感じている。しかし、それをずーっと続けていると、いつの間にか好きなことがボロボロと落ちてしまうのではないか。と、思うのだ。

インターネットを始めてから15年も経っていた。時代に流される中で、好きなことを見つけたり、友達を作ったり、幸福を感じたりする反面、ストレスが溜まることでもそのままにしてしまっているように思えてきた。

去年の4月に、Twitterで「バーベキュー」とつぶやかれるたびに藁人形に五寸釘を打ち付けるマシーンを作った。私は一度もバーベキューに誘われたことがないので、Twitterでバーベキューの写真を見ると嫉妬に狂いそうになるのだ。

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たびたび届くクソリプに嫌気がさして、「イケメンがクソリプを音読するマシーン」を作ったこともある。

イケメンがクソリプを音読するマシーン | 無駄づくり × 音声認識 - YouTube

ネットによって鬱積した心を「無駄づくり」として昇華し、それをネットで公開してマネーに変えるというよく分からないサイクルを作ってしまった。

ネットを通して気づいたイヤでダメな自分と対話して、マシーンを作るようになった。なんだか、めちゃくちゃ心がスッキリした。

これからもインターネットは進化していき、新しいテクノロジーもたくさん開発される。でも、きっと私はダメなままだ。

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ラルフとヴァネロペの最後の選択がお互いの正解になるように、きっと二人は頑張って生きていくのだと思う。

私は、チーズホットドックをびよーんとしながら食べて「てへへ」って笑っている女の動画への嫉妬と怒りを込めて、無駄づくりを続ける。

映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」の感想 #シュガラお題



sponsored by 映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」(12月21日公開)

はてなブログでは、12月21日(金)公開の映画「シュガー・ラッシュ:オンライン」と共同で、特別お題キャンペーン「#シュガラお題」を実施しています。この記事はキャンペーンの一環として、藤原麻里菜さんに作品の感想を執筆いただきました。(はてな編集部)